こんにちは!白金歯科医院です😊

「子供が甘いものが大好きで甘いものばかり食べるのですが、

歯磨きをちゃんとしていれば虫歯にならないでしょうか。」

こんな質問をいただきました。

今日は虫歯の予防についてお話しします。

虫歯(う蝕)はう蝕菌が糖質からつくられる酸により歯質が脱灰する疾患です。

理論的にはブラッシングで口腔内にう蝕菌が存在しない状態を常に保つことができれば、

う蝕は発生しないことになります。

しかし口腔内には歯の深い溝など、歯ブラシ毛先が到達しにくい部分があり、

日常のブラッシングで歯垢(プラーク)を100%除去することはかなり困難です。

実際ブラッシングによるプラーク除去率は歯磨剤の有無にかかわらず約50%であると報告されています。

(参考:歯磨剤はプラーク除去効果を高めるのか?システマティックレビュー/Valkenburg C)

 

砂糖摂取がう蝕に与える影響はブラッシングをすることで若干弱まっても決してなくならないことが、

いくつかの研究で分かっています。

チョコレートなどの甘いものを1日1回以上食べる子供のう蝕になる確率は、

ブラッシングの回数が1日1回と1日2回の子供ではほぼ同じでした。

(参考:口腔衛生状態と独立した未就学児における砂糖摂取とう蝕との正の関連性:前向き研究/Skafida V)

また成人を対象とした研究ではブラッシングの回数とは独立して、

砂糖摂取量の増加とともにう蝕も増加するという関係が認められると報告されています。

(参考:成人における砂糖とう蝕との量反応関係の形状/Bernabe E)

 

う蝕予防には細菌、歯質、食物の3つの要因それぞれに応じた予防法を組み合わせて行うことが重要です。

丁寧なブラッシングに加えて、フッ化物配合歯磨剤の使用、う蝕を誘発しにくい代用甘味料の利用、

定期的な専門的歯面清掃が必要になります。

良かったら参考にしてみて下さい。

白金歯科